【LAODIファンインタビュー第二弾】「愛で包みたい!」お菓子づくりを通して見せる母たちの背中・米粉スイーツ C'est du NANAN TOKYOさん
普段LAODIをご愛用いただいている方はどんな想いで、何をつくられているのか、その方々の哲学やこれまでの人生を伺いながら「おいしいさ」について考える企画です。
LAODIファンインタビュー第二弾は「C'est du NANAN TOKYO」の皆様。お菓子づくりのモチベーションは「愛と優しさ」お菓子づくりの先にある未来の子どもたちへの想いも必見です。
<目次>
1. 大病を患った母の「いろんな世代が集る空間をつくりたい」という一言
2. 甥っ子の誕生を機に「栄養」の重要性を自分たちで追求
3. あのジブリ映画をアイデアにしたバス停が目印
4. レーズンはこれに漬けなければければならない!LAODIとの巡り合い
5. 「ママたち頑張ってるよ」という背中を子どもに見せる
6. 自分ができる範囲の優しさでいい
2019年、東京・麻布台にオープンしたグルテンフリーカフェ&バー「C'est du NANAN TOKYO」。健康面や地球環境に配慮した材料を厳選し、米粉スイーツや小料理を提供。大分県宇佐市には2014年より本店を構え、素材や減塩など健康面に配慮した食事を提供。今ではグルテンフリーの米粉のお菓子屋として親しまれている。
東京店ではパティシエ・バリスタ経験のある長女の時永祐香さんがオーナーを務め、家族で経営をされている。
「C'est du nanan=それはとてもおいしい」という意味のフランス語で、お母様がフランス菓子をよくつくっていたことがヒントに。NANANの発音は「ナノン」のほうが近いが、親しみやすい「ナナン」に。
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●大病を患った母の「いろんな世代が集る空間をつくりたい」という一言
時永さん:30年以上看護師一筋だった母が大病を患い、余命宣告を受けました。そんな時母が「もし治ったら、子どもから大人までみんなが集る場所をつくりたい。カフェがやりたい。」といったことがきっかけです。
(母が)治らないんじゃないかと思っていたんですが、その後幸運にも回復し、念願のカフェをオープンすることができました。
母の大病のこともきっかけとなって、より健康に気を使うようになりました。
時永さん:大分のお店ではカフェとして営業していたとき、料理を食べてくださった方から「ぜひ東京でも出しなよ」といった声を地元の方より多くいただくようになりました。
時永さん:2019年には米粉スイーツの素晴らしいパティシエと出会いました。その方の絶品米粉スイーツに惚れ込んで、グルテンフリーの米粉菓子店としてオープンしました。
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●甥っ子の誕生を機に「栄養」の重要性を自分たちで追求
時永さん:もともと宇佐のお店で無農薬栽培のお米を使ったり、お野菜も地元でつくったものを選んでいます。おいしいというのは大前提で、健康面はもちろんのこと、オーガニックなど地球環境に配慮していること・フェアトレード・アニマルウェルフェアの配慮がある食材や材料を基準に選んでいます。あとは生産者さんの想いに共感できたり、尊敬できることも基準の一つです。
時永さん:あと私たちが(これらの基準が)大事だなと思ったきっかけの一つに「出産」があります。その子に生まれつきの病気があることがわかって、それが母体の栄養が偏っているために起こりやすいものだったからです。生後6カ月で手術することにもなって、あらためて栄養って大事だなと痛感しました。
時永さん:それから子どもに無農薬のお野菜を食べさせてくて、6年前にいろいろ探しましたがなかなかないんです。無農薬・有機・減農薬っていう定義をネットや本で見てもどれが本当か分からず、実際に行ってみようということで子どもと姉妹3人青森に行きました。
時永さん:そこでは、農薬や肥料をあげなくても育つ栽培方法を1年かけて教えてもらいました。どのように作られるのか、何が大変なのかなど、行って体験しないと分からないなぁと。いろいろ勉強になりました。それを知った上でどこから買いたいなと選ぶように思いました。
時永さん:現在だと、例えばお野菜を長野の湯本さんという農家さんから直接仕入れています。湯本さんは奥様とともに数十種類の野菜を農薬も肥料も使わずに栽培され、どうすればもっとよくなるかと常に試行錯誤されており、本当に素敵だなと感じています。
時永さん:だからこそ自分たちの足で生産者さんにお会いし、その想いを直接伺い、心を動かされたものを選んでいます。そしてそれをお店に来てくださった方にも伝えることを心がけています。最近の農家さんはSNSで発信する方も増えて、そういうつながりでも探しています。
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●トトロをアイデアにしたバス停が目印
時永さん:もともとここはお洒落なラーメン屋さんで、そこを居抜きで借りています。それを生かしながら“居心地が良い空間”にしました。
時永さん:内装は大工さんの助けを借りてDIYしました!あと2階には小さなコーヒー焙煎スペースをを設けています。お客様ご自身が焙煎体験をできるようしたらいいんじゃないか、と計画してます。他にもお店で生産者の方がセミナーをできるようなこともしたいと思ってます。
写真:久保田 翔也氏
時永さん:外にはナナンバス停があります!(お店の外に)看板を出さなきゃって思って、どこに人が寄ってくるのかなって思った時にトトロを思いつきました。なんかあったら面白いだろうなぁ、と。映画に出てくるバス停をイメージしてつくってもらいました。
この間もご婦人がこれを見て「あら〜これバス停じゃなかったわよ〜!」というリアクションがあったり、時々写真を撮るためにお越しになる方もいます(笑)
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●レーズンはこれに浸けなければならない!LAODIとの巡り合い
時永さん:「究極のラムレーズンをつくりたい」!と思って、ずーっとラム酒を探してました。レーズンは美味しい有機のものが見つかったんですが、肝心のラムが…。手当たり次第のラム酒を試したものの、香りが足りなかったり、無農薬じゃなかったり…。無農薬って書いてあっても自分たちの求める味わいじゃなかったり。自分たちのこだわりに合うものが見つからなくて、一度探すのを諦めました。
時永さん:しばらく時間が経った後、ネットでLAODIのインタビュー記事で発見。無農薬栽培、儲ける以前に未来も見据えて生産している点、そして日本人の方が現地の人と取り組みながらつくるラム酒であることを知り、ちょっと高いけどこれが美味しかったらいいな!と思いながら取り寄せたんですよ。正直価格的にこれだと(値段が)あがっちゃうなと思ったんですが、届いてコルクを開けた瞬間、「これだ!見つけたー!(ラムレーズンが)もうできたやん!」と思いました(笑) 本当に丁寧につくられていることが伝わるような、とろける味わいです。
時永さん:発売予定の米粉バターサンドのラムレーズンにLAODIシュガーケーンを使用していますが、柔らかい香りと甘すぎないビターさに仕上がっています。「レーズンはこれに漬けなければならない!」と思うほどピッタリです(笑)
ナナンでは白砂糖を使わず精製をあまりしていないきび砂糖を使用しているので、(さとうきび原料のLAODIは)風味のトーンが合っているんだと思います。
ナナンさんインスタグラムより拝借
時永さん:(4月に渋谷で開催された)LAODIのポップアップイベントで直接井上さんにお会いしました。そこでなぜラオスでつくっているかという経緯、(製造工程の)機械をメンテナンスしながら使い続けている点、そして女性活躍を推進しているなどを伺いました。ナナンもほとんど女性が中心なので、井上さんが女性たちと協力していることや、自分以外の誰かのためにという姿勢にとても共感できて、応援したくなるブランドです。
時永さん:他にもエスブラウンとブラウンをドリンクで提供しています。焙煎したカカオを添えて提供していますが、非常に評判がいいです。
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●「ママたち頑張ってるよ」という背中を子どもに見せる
時永さん:現在は限られた時間しかお店をオープンしていませんが、それでもリピートしてくださるお客様が多く、嬉しく思っています。反面、経営に強い人がいないんですよ。「儲けるぞ!」というよりかは「みんなで幸せだったらいいよね」という気持ちの方が強くて。広めるっていう意味では本当に頑張らなきゃいけないなって、思ってます。どんな価格設定をしよう、文章にしてお客様にどうやって伝えるべきかなど常に悩んでいます。
写真:久保田 翔也氏
時永さん:私たちはこの子とか、この子が愛すべき人がいて、今よりいい世界になってほしい。そんな想いで、(自分たちが)生きている間に何かできたらいいなって。持続可能性って(世間では)叫ばれているけど、「今のままじゃ(持続可能なんて)無理やん!」って。なんとかいい方向に持っていきたいなと。その背中を見せたい。ママたち頑張ってるよって。
時永さん:もしかしたら自分たちが行うことは世界を変えないかもしれない。でもせめて子どもにその姿勢を見せ続けることで、何かの悪循環を少しでも止められるのではないかと思っています。
時永さん:(ナナンでは)「みんなが楽しくって、気楽に、くつろいでちょっとした時間にいいことできたらいいやない?」って。そう思ってコーヒー・お菓子を注文すると、そこから自然と寄付できるようにしています(お客様50円+ナナン50円=100円寄付)。パーセンテージでの寄付にしていないのは、1オーダーごとにしっかり寄付を繋げたいからです。
時永さん:「寄付ってたくさんしないと意味がない」、みたいに考える人もいると思うんですが、「そうじゃないんだよって。あなたができる事でいいんだよ」と。それは優しさ以外の何者でもないじゃないですか。寄付額に関係なく、できることが優しさだなと思っています。
時永さん:愛で包みたい!どうやったら優しい人が増えるんだろう?って考えると、自分が(人に)優しくなることかなって。そのために美味しいお菓子をつくって、広めたい。ナナンを通して、いろんな事を知ってもらえると嬉しいなって。
時永さん:そんな思いの理想を突き詰めすぎて、高すぎて誰も買わない商品ができちゃったこともありますが、ナナンでは「おいしさ」と「やさしさ」にとことんこだわりたいと思っています。
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●自分ができる範囲の優しさでいい
今回はLAODIのイベントへお越しいただいたことをきっかけに、ナナン東京の皆様に取材協力を申し込みました。
イベントで初めてお会いした際も非常にパワフルな方々でしたが、お店で実際のお会いし、お話を伺って時永さんご一家の愛の大きさに圧倒されました。
皆様本当に聖母のような方々で、現在のマザーテレサなんではないかと思うほど。
何かを変えることがどれほど大変なことかをわかった上でも、子どもたちのために少しでも世界をよくしたいと熱弁されるその姿はまさに「母は強し」でした。そんな時永さんご一家にLAODIをお選びいただけたことで、その想いの一部になれているかも?と思うと少し誇らしいです。
どうしても日々の日常で、常に無農薬やオーガニックのものを買い続けることは容易ではありません。しかし、週に1回もしくはたまにそういった商品を買う層が増えていくだけでも社会全体を見渡せば、そこがボリュームゾーンになるそうです。それが積もって、誰かのために社会のためにいつの間にかいいこととして循環していけると無理がなくていいですよね。
よく買い物は「投票」という言い方をすると思いますが、まさにそうだと思います。自分たちがちょっと意識をするだけで、それが何十年後にもバタフライエフェクトをさせることができると思います。自分の何気ない優しさが誰かの安心につながるのかもしれない、それを痛感した取材でした。
「やさしくされたことがない人にも、粘り強くやさしさで返したい」と家族全体で優しさチャレンジをしています!と笑顔で語る時永さんご一家。困っている人がいたら助けられるような「優しさ」を無理なく広めるため、このお菓子たちを食べていきたいです。
御米の発酵バターサンド 4種詰め合わせ 10個入 ¥4,400
最上級の素材のみで作るグルテンフリー米粉のバターサンド。
御米どら焼き 日本酒豊潤 5個入 ¥2,250
もっちりとした生地が自慢の、極上御米どら焼き。
両商品写真:久保田 翔也氏
NANAN東京の詳しい情報はこちら
ご購入もこちらからいただけます。
▼ C'EST DU NANAN TOKYO ホームページ
https://nanantokyo.com/
▼C'EST DU NANAN TOKYO オンラインショップ
https://nanantokyo.com/online-shop/
▼C'EST DU NANAN TOKYO インスタグラム
https://www.instagram.com/nanan_tokyo/
▼今回ラムレーズンにご使用いただいてる
「LAODIシュガーケーンマリアージュ」はこちら
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このラム酒はまさしく"飲むさとうきび"。カラメルのようなビターさもありながら、黒糖のような深いコクのある甘さ。日本人にとって親しみ深い味わいです。ナチュラルで親しみやすいラム酒なので、「はじめのラム酒」におすすめ!
一日の終わりに心を癒やす甘さが味わえる一杯です。そのままはもちろん、砂糖の代わりになる甘さなので、プリンにかけたり、牛乳や紅茶にプラスすると芳醇さが増します。
取材ご協力:C'est du NANAN TOKYOの皆様
インタビューワー:稲子きよみ